チャクラのキャップ考 其の二『香しきキャップ』

チャクラのキャップ考 其の二
前書き

前回の記事『チャクラのキャップ考 其の一 ――強情なキャップ』

もう一度『マルコニクス・リキャリブレーション』にまつわるお話しです。

前回までは、この施術の一部には「チャクラのキャップを外す」というシークエンス(一連の手順)があるということ、そしてチャクラのキャップがとても回りにくいクライアントがいたということ、そしてなぜ回りにくいのかという理由について考察してみました。
今回は前回からの続きで、やはりセッション中に私が感じているもう一つ別の「実感」を考察してみたいと思います。

チャクラのキャップ考 其の二
場の浄化ということ

 私は「マルコニクスヒーリング」や「リキャリブレーション」の施術を行うときは、場の浄化に細心の注意を払うようにしています。もちろん、他のワーク――たとえばエンチダージとのワークである「スピリットヒーリング」を行うときも浄化は大切なのですが、とりわけマルコニクスでは大切であるように思っています。それは一つにはマルコニクス周波数自体がとても精妙なエネルギーなので、ほかの周波数のエネルギーの影響(干渉)を受けると十分な効果が得られなくなってしまうということが在ります。
マルコニクスは最初のコーリング(エネルギーを呼んでつながる方法)の中に「他のすべてのものは私からBINDする(まとめて縛っておく)」という文言があります。ここでいう「他のすべてのもの」とは至高の次元である144次元以外に存在するすべてのエネルギーや「存在たち」のことでしょうし、自分自身の色々な信念や思い込み(ヒーリングに対する期待なども含めて)などヒーラー自身に属することも含めてすべてでしょう。これはそういうものをセッションの場に一切入れないという確固たる意思表明です。

 もちろん、それ以外の次元のエネルギーが何か悪いものであるとか、144次元以外にいる存在たち――たとえば大天使やアセンデッドマスターといった存在がよからぬことをするというような意味ではありません。創始者のアリソンさんもしばしば高次元におけるヒエラルキーという言葉を使うのですが、その意味するところは「それぞれの次元やそこにいる『存在』にはそこに居なくてはならない役割と意味がある」ということであって、「他のもの」の存在を軽んじたり、否定しているのでは全くないのです。これはあくまでも144次元のエネルギーはとても繊細に扱わねばならぬものであるという認識からきたものでしょうし、おのずと決まったフレーズなのでしょう。

チャクラのキャップ考 其の二
においの元を探る

 説明が長くなってしまいましたが、つまり前述でなにが言いたいかと言いますと、マルコニクスのセッションルームにおいてはスピリチュアルことを第一義として、部屋をクリーンに保つことが重要と私は考えている、ということです。
※チャクラのキャップ。キャップのスクリュー部分の描写は大人の事情で自粛中。

 しかしながら私が当初「リキャリブレーション」を始めたばかりのころ、とても気になって仕方が無いことがありました。もちろん今でも気になっていますが――。

 それは「におい」です。

 それに気付いたのは数えて5人目の女性のクライアントでした。
 「コーリング」の後、クライアントのエネルギーと繋がり、 リキャリブレーションのシークエンスを始めました。
 早速にもチャクラのキャップを足から外したのですが、そのときもキャップはとても堅くて回りにくかったように思います。なんとか回して、キャップにつながってヌルヌルと出てくるデブリ(カルマの残骸のようなもの)をゆっくりゆっくりと持ち上げました。途中でちぎれてしまわないかがとても心配になります。地蜘蛛の巣を取り出すように慎重にやります。

 やがて取り出されたデップリとしたデブリ(オヤジギャグ?)をクライアントのエネルギーフィールドから出ないようにして捨てに行きます。ニオイがしました。

 やにはにムッと鼻をつくニオイに気付きました。

 なにか夏場に放置しておいた生ゴミのようなニオイです。

 このニオイはなんだろう――そう思いましたが、セッションはまだ始まったばかりです。なにかをゆっくり考えているようなひまはありません。

 続いて第一チャクラ(仙骨の下)に取りかかります。

 堅いキャップでしたがこれもなんとか回し外すことができました。

 またニオイがしました――今度はなにかケモノじみた空気が鼻から入ってきます。

 壁にあいた空気孔からなのかと思いました。近くで小動物が死んでそのニオイが――。
 でも、空気孔のあたりを見るとしっかり閉まっています。そうするとにおっているのはなんだろう――私自身は蓄膿でもないし、ここでは食事などしないのでニオイの原因になるようなものはこの部屋にはないはず――するとやっぱりこれは――。。。

 おいおい、いまはセッション中、と自分に言い聞かせました。続いて第二チャクラです。第二チャクラはおへそから5センチほど下の所です。

 これが七つのチャクラで一番きついキャップでしたが、なんとか回し外します。

 やっぱりデブリがズルズルと大量に続き、落とさないように指先に力が入ります。デブリのズルズルが思いの外長く、全部抜き出したと思えるまで腕を高く上げました。

 そこでさっきの疑問が頭をよぎり、キャップを嗅いで見たくなりました。でも腕はデブリのズルズルをぶらさげたまま高く掲げてますので、おろすわけにはいきません。それで、顔の方をキャップに近づけていきました。そしてちょっとだけかいでみると…………一瞬、なにかが鼻腔の奥に入ってきて吐きそうになりました――おぞましいニオイです。喩えようがないのですが、強いて言えば、物置で大量の玉ねぎが腐ってしまったような、という感じでしょうか。そのどろどろした一部を鼻から吸い込んだ感じです。 

 ニオイでクラクラしましたが、セッション中でこんなこともしていられないと思い、それ以降は淡々とセッションのシークエンスをやり続けました。もちろん、においをかいで危険を冒すこともやらないようにして、セッションを終えました。

チャクラのキャップ考 其の二
においを信じる

 それからもリキャリブレーションのセッションを受けられる方が続き、忙しい日が続きました。ニオイのことは気になっていましたが、あまり考える余裕もありませんでした。

 その次の週のこと、以前から遠隔でのスピリットヒーリングを定期的に私から受けてこられた方で、20代の男性のクライアントがセッションにいらっしゃいました。以前からご病気であることは存じておりました。お名前を仮に「幸太郎(こうたろう)さん」とします。
※ここに書くことはご本人には許可を頂いております。

 幸太郎さんとはこれが初対面ですが、ヒーリングでエネルギー的には何度もあっていることになります。初めて会ったような気はしませんでした。遠隔のスピリットヒーリングでは現在のチャクラのバランスなどを終わった後にレポートするのですが、幸太郎さんは毎回なんの感想もないようで、せっかくの対面セッションなので色々お話しをしたかったのですが、リキャリブレーションは1回の施術時間が長い(特に1日目について、私は70分ほど掛ける)ので、お話しもそこそこに始めることにしました。
やはり足から始めます。この方も足のキャップが固かったのですが、何度目かのトライでなんとか外しました。

 すると、やはり強いニオイがしました。
 私はその頃には、ニオイの原因がキャップに付いてくるデブリだろう、とはほぼ信じてはいました。

 しかし、私のマインドは「幸太郎さんの靴下がにおっているという可能性もないわけではない」と主張していました。

 どうしても確かめたくなりました。

 それで足のキャップをひとまず捨てて戻ってくると、覚悟を決めて、そして失礼を承知で靴下に鼻を近づけました。

 恐る恐るかぐと…………。なにもにおいませんでした――ちょっと革靴のにおいがしましたがそれはそういうものでしょう。

 私は本当にキャップとそれにこびりつくデブリがにおうという確信が持てました。

 それからセッションを重ねる内に、このニオイということに関して他に気付いたことをまとめておくと、

1.各々のキャップの場所(チャクラの場所) によってニオイが違っている場合が多いこと。
2.どんなに強烈なニオイ であっても、いったんクライアントのエネルギーフィールドから外に捨ててしまうとニオイが消えること。
3.キャップの固い人ほど、デブリが多く、総じてニオイがきついこと。

 これは後々のことですが、そうであるならば、これは現実のニオイなのだろうか、という疑問が湧きました。「幻覚」や「幻聴」のにおいバージョンで「幻嗅(げんきゅう)」という言葉があります。対象がないのにそれがあると感じること、なのかと思います。そう言ってしまうと、ヒーリングを受ける人が感じる光や熱、圧力などもすべて「幻(まぼろし)」となるかと思います。

 こうしたことはプラクティショナーの実感なので、私は同じリキャリブレーションを提供している方で、私の信頼するプラクティショナーに訊ねたところ、やはり同じ体験を話してくれました。

 そしてリキャリブレーションを始めて間もない頃になぜ気付かなかったのかというとやはり、リキャリブレーションの手順の複雑さに余裕がなかったせいかも知れません。

チャクラのキャップ考 其の二
その後の幸太郎さん

 それから一月後くらいでしょうか。幸太郎さんはリキャリブレーション後のことを話したいと電話をくれました。

 幸太郎さんは御自身のことを初めて語ってくれました。5年くらい前にパワハラで会社に行けなくなったこと、家に引きこもってしばらくすると眠れなくなって鬱になったこと、病院に行ってもただ薬が増えていく一方だったこと、自殺も何度も考えたこと、それでも遠隔のヒーリングを受けて少しずつ薬が手放せるようになっていったこと、前のような苦しさはなくなったけれども、長く引きこもっていたので前に進む勇気がなかったこと、リキャリブレーションはとにかく早く自分自身が変わりたくて受けたこと等々――。
私が幸太郎さんの遠隔を始めた頃、一番に感じたのは第一チャクラの機能が極端に低下していることでした。第一チャクラというのは生存するための必要な欲求に関わっています。その目的は「自分の今世における使命を果たすまで生き抜く」というように働くことになります。そういう意味で仕事も失って、生きる気力が無くなってしまっていた幸太郎さんの第一チャクラが酷く低下していたの当然のことでしょう。心配事や不安でいっぱいだったろうと思います。遠隔ではこの第一チャクラを大きく切り開いて、プラーナ管を地中に引き入れてしっかりグラウンディングできるように施術したのを憶えています。

 続けて幸太郎さんは、私からリキャリブレーション後は感情があふれてくるので「人にぶつけてはならない」と言われていたのにも関わらず、両親に当たってしまったこと、ものを壊してしまったことなど話してくれました。そしてその後、なにか吹っ切れたような気がして、自分がやりたいことが見つかったこと、いまその準備をしていること、いままで顔も見たくなかったご両親とも話をするようになったことなどを話してくれました。私への電話はその仕事をやっても良いかどうか、私から幸太郎さんのハイアーセルフに訊いて欲しいとのことでもありました。リキャリブレーションの解放のプロセスで新しい現実が開けてくる流れは必然です。それは自分自身のハイアーセルフが決めていることですので、私から訊くようなことはなにも無いような気がしました。そのように伝えると、でもどうしても訊いてくれというので、訊いてみました。

 幸太郎さんのハイアーセルフはとても大きなプランを用意していたようで、私からは伝えないで欲しいと言われました。なので幸太郎さんには「幸太郎さんがやるべきことはもう決まっているみたいですよ」と伝えて差し上げました。

チャクラのキャップ考 其の二――香しきキャップ (了)

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